12/4リサイタルへの道②〜事前準備〜

12/4リサイタルへの道②

私のやりたいと思うことは何かと手のかかることが多く(笑)、今回も強力な友人高良真剣(takaramahaya)くんに協力を仰ぎました。

ひとつは、「小さな音楽会vol.1」でも取り上げたオランダの作曲家Jacob TVの作品への挑戦第2弾!
前回はソプラノサックスとライブエレクトロニクスの作品「The Garden of Love」をシロフォン(いわゆる木琴)で弾くためにアレンジ。
これが相性良く、聴いてくださったお客様や作曲者ご本人からも好評で、自分でも気に入っています♩
映像作品としても残し、YouTubeで公開しているので、ぜひご覧ください!
https://youtu.be/Xp6wyzQIvfg

今回は、こちらも前から演奏してみたいと思っていた「The Body of Your Dreams」という、ピアノとライブエレクトロニクスの作品を選びました。
この曲はマリンバで弾いたらきっと合うなあと思っていました。
部分的にグロッケン(鉄琴)も入れたいと思っていたのと、マリンバはピアノに比べて横幅が大きくて、ピアノが指10本なのに対してマリンバは4本なので(笑)やはりすべての音を一人で弾くのは難しく、
あらかじめ一部を録音して、流す音源とMIXしてもらうことにしました。
「流す音源」というのは、言葉をコラージュしたようなものや、そこにコードやメロディー、効果音のようなものがついているトラックで、楽譜を買うとCDの形で付いてきます。

自宅のスタジオに、良いマイクを持ち込んでもらって録音しました。
一度自分の家のボーカル用マイクで録ってみたので、違いは歴然!
録音だとマレット(楽器を叩くバチ)の選択も変わってきます。結果にあまりにも違いが出て、面白いです。

12/4リサイタルへの道②

変拍子が入り乱れている曲なので、録音したものと音源との縦を合わせるのも一苦労….。
けど、マハヤくんは、鋭い感(?!)と技術で手際よくどんどん進めてくれます。
自分の演奏入りの出来上がった音源と演奏したときは、「そうそう、それが欲しかった〜!」って感じで嬉しくて感動しました。

それから、これも前からやってみたいと思っていた、マルチパーカッションデュオ曲の「Gyro(ジャイロ)」を”自分と”演奏するという挑戦も、実現できました!

まずはパート1のほうを練習し、マハヤくんのおうち「飯島商店」で、演奏の録音と映像の撮影。
(「飯島商店」というのは、イベントスペースでもあり彼の自宅でもある、趣のある古民家in横須賀です→詳しくはコチラ
最近あまり見ないような急で狭い階段を太鼓やスタンドを持って登り、せっせと運び込みます(無言で)。
マハヤくんは畳の部屋に大きな黒い布をテキパキと張って背景をつくってくれて、いつの間にか照明も設置してくれます。
録音に適した楽器のチューニングも一緒に検討してもらい、フロアタムがすっかりキック(バスドラム)の音に!
時々やってくるカラスの大群の鳴き声と戦いながら録音しました。

12/4リサイタルへの道②

追い追い私の演奏の相棒となるので、甘えは許さず(笑)、録って、聴いて、やり直して..を繰り返す作業。
あちこちチョキチョキ切り貼りをしてしまっては、曲が始まってからの道のり、あれやこれやを経てのラスト!という物語がなくなってしまい、不自然なものになってしまうので、多少の傷は許し、ライブ感も大切にしました。
(実際、リム(太鼓のフチ)に当たってしまう音なども入っています。…いつかまた時間と体力を持って行ってやり直したいですが。笑)

最後に、出来上がった音に合わせて演奏し、映像を撮りました。
音のことはさほど気にしなくて良いとなると急に気が楽になり、楽しかったです(笑)。
映像ならではの演出として、全体像だけでなく、手元のアップも撮ってもらいました。

そして、本番で弾くパート2の練習。
パート1を経験してからやると、仕掛けがわかって面白みがあるものの、そちらの記憶が蘇って身体が勝手に1をやってしまう現象に度々悩まされながら、少しずつ新たなパートを身体に入れていきました。
出来上がった音源+映像に合わせながらの練習は楽しくて、ひとりでニヤニヤしていました。

その日の気候や体調や気分で「自分」も変化はしますが、やはり自分特有のグルーヴ感や演奏の仕方というのが無意識のうちにあるので、揃えようと思わなくても自然と同じになるのが奇妙です。
と同時に、もう一人の自分に対して、もう少しこうだったらよかったのになあという注文も出てきたり…。
しかし録り直さない限りは変えられないので、どうにでも変われる生身の自分の力をフル活用するほかありません!
それもまた面白さで、やりがいもありました。

つづく

12/4リサイタルへの道②